人を動かす技術~3つのステップと2つのアプローチ


仕事も、生活も、1人ではできないもの。2人以上の人が集まれば、おのずと「組織」になります。組織が大きくなればなるほど「人を動かす技術」が求められます。

今回は「人を動かす」技術について、お話ししたいと思います。

まず、組織内で人を動かす必要性があるとき、それは「達成したい目標がある=成果を手に入れたい」ときです。では、成果はどうやって出すのか?そこには「3つのステップ」があります。

1つ目は、「認識」

2つ目は、「行動」

そして、3つ目が「成果」です。

この3つのステップをうまくコントロールして「(成果を生み出す行動につながるように)人を動かす」のです。

この時、重要なのは「成果を出すためには、必ず行動を変えなければならない」ということです。よく「今日から気持ちを入れ替えて頑張ります」という人がいますが、残念ながら気持ちを入れ替えただけで行動が変わらなければ、成果は出ません。気持ちを入れ替えたならば、それに紐づいて「行動も変える」ことが必要なのです。

さて、成果を出すために人を動かすアプローチは、実は「2パターン」あります。

第一のアプローチは、「認識」「行動」「成果」の順に進めていくアプローチです。具体的には「認識を変えると、行動が変わる」「行動が変わると、成果が生まれる」という流れを作るのです。まさに、先ほどの「気持ちを入れ替え」「行動を変え」「成果を出す」という流れです。

この時に必要なのは「行動に繋がる認識の変化をどう生み出すか」です。人間の性として「わかっているけど行動が紐づかない」ことがあります。しかし、この場合は「本当にはわかっていない」、すなわち認識が変わっていないことが多くあります。

・「なぜ、この成果を目指すのか」「なぜ、この成果を目指すためにこの行動が必要なのか」というWhy(Purpose)を明確にして納得させる

・行動をとらなかった時のリスクを具体的に示して最悪の場合を想定させる

・行動をとったときの成功イメージを想像させて、テンションを挙げる

などの方法が考えられるでしょう。

そして、第二のアプローチは「(認識の変化を待たずに)とにかく行動させて」「成果を体験させて」「振り返って『なぜうまくいったか』を考えさせて認識を変える」という流れです。武道のような「道」の修行で使われる「守」「破」「離」のアプローチは、まさにこのパターンです。

武道に限らず、スポーツをされた経験のある方は理解いただけると思います。野球のバットの素振りの「意味」を理解してやっていたでしょうか?おそらく「まず体で覚えて」「試合で実践して成功した」ことで「必要性を理解する」流れだったと思います。今では一歩間違えると「パワハラ」と言われる危険性もあるこのアプローチですが、実は理にかなっている部分もあるのです。

重要なのは、動かすのは「機械」でなく「人」であるということです。相手の性格やコミュニケーションスタイルをよく理解し、アプローチを選択する。それが本来のマネージャーの役割ではないでしょうか。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

コメントを残す